ホスピス研修2回目です。
今日も2人の患者さんと、1人の家族にマッサージしました。
今回の患者さんは、二人とも痛みがあり、もだえたり苦しそうでした。
pain controlもされているのに、それでも激しい痛みがあるようでした。
そのうちの一人の患者さん。私が先週「気楽にやりなよ」と言われたおじいちゃん。今日は辛そうで目の光もうつろでした。
私の手をしっかり握って、目を見て、「痛い、痛い」と泣きながら訴えるんです。どうしていいかわからず、お医者さんを呼ぼうかと思っていたけど、おじいちゃんが手を強く握って動けない状態。
一緒にいてあげようと思いなおし、ゆっくりな呼吸を意識して、おじいちゃんの手をさすりながら「ここにいるよ、痛みがあるの分かってるよ」と繰り返してました。おそらく15分くらい。1時間以上に感じました。
その間、彼は私の手を痛みがある背中や足に持っていったり。そうこうしているうちに、眠りに落ちました。
後で彼が私にして欲しかったことを考えました。おそらく、病院の誰かを呼ぶのではなく、私にここにいて「痛み」という現実を一緒に受け入れることだったのかなと。
人生最期の激しい痛みは耐え難い苦痛だと思います。一人でそれを受け入れるよりも、誰かがそばにいてその苦痛を理解できたら、その痛みも人生の一部として受け入れられるのかな。痛みも生きていることの証だし。
マッサージセラピストの倫理として、「be present」、その瞬間にいること、というのがあるんですが、それがどれだけ人の心を軽くしたり、痛みを和らげるかを身を持って体験した1日でした。